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「AKIRA」1988年日本アニメ

乾いた映画だ。


日本の湿気た空気はどこへ行ったのか。強いて言うなら下水がそれだ。汚い汚い汚濁の水路。
あるいは春木屋の地下へ降りる階段にホンの少し。

あとはどこまでも乾いている。
潤いのなさ。
都市も人も渇いている。水に映る夜景の都市さえ、ただの光にすぎない。
渇ききっている。
飢えにも似た感じで、登場人物は全員がほぼ尖がっており、何かと戦っている。

金田たち「健康優良不良少年」の群れは、社会のつまはじき者として、つまはじき者同士でバイクレースを繰り広げ、
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アーミーは抵抗勢力と、
ラボの研究者は常識と、それぞれの立場で戦っている。
そこに潤いはない。
ネオ東京&旧市街はコンクリートの塊。破壊されるのを待っているかのようだ。

バイクのテールランプが尾を引く描写に目を見張りつつ、無慈悲な物語は進む。
ak2.jpg

人を人として扱わない物語。
どこかの国のようじゃないか。どこかの国民の心象のようじゃないか。
1980年代に大友克洋はすでにそう感じていたに違いない。
醜いものは醜いままに。
美しくないものは美しくないままに。
ak3.jpg

そう描くしかない。
それは絶望に似ている。
そうでなければ、現実しか見てはならないと、大友克洋の刃が突きつけられるかのようだ。

超能力開発のために薬漬けにされた3人の実験体。
ak4.jpg

子供の体格のまま、
老人の皮膚となり、
老人の達観を身につけた。
その仲間入りをするはずだった鉄雄は
ずば抜けた超能力者として覚醒するが、
ak5.jpg

そのパワーは破壊の方向に向けられる。

自分でコントロール出来なくなったパワーはガールフレンドのカオリを殺す。
ak6.png

鉄雄の兄貴分だった金田は鉄雄を止めようとするが…。
ak7.jpg

圧倒的な渇きと破壊の映像を前にすると、言葉が出ない。
わずかに金田と鉄雄の切れそうで切れないつながりが救いなのか、無常なのか。
ak8.jpg

誰にも、どこにも、感情移入できないまま、観た。

社会人になっていた学生時代の友人達と連れだって観に行った。
誰もが黙りこくって
劇場をあとにした。
衝撃以外の何物でもなかった。
下手に口を開くと台無しになるような気がした。
それくらい咀嚼に時間と体力が必要だったのだ。

あの頃、「AKIRA」はオタクの教養であり、通過儀礼だったのかもしれない。
劇場で芸能山城組の大音響に身を浸し、
めくるめく映像に哲学を見出す試練を経て、
ジャパニメーションの黎明に立ち会ったのを矜持としたのか。

ちなみに、まったくオタク資質のないワタクシの妹は婚約者と一緒に観に行って
帰りに黒ビールを飲んで
具合が悪くなったらしい。
薦めたワタクシが間違っていた。

許せ、妹よ!


今回のプラスワン


ak9.jpg
この画像は、映画の冒頭、春木屋に置いてあるジュークボックス。
金田がこれをいじっているところに
山形が来て、
抗争相手のチームを叩きのめしに行くシーンに続く。

CDが並んでいるあたり、ちょうど音楽媒体の変わり目だったと思い出す。
ラジカセに代わって
CDラジカセが売り出され、
レコードにない臨場感を売りにしたCDの音が話題になっていた。

妹が給料を貯めて、
大きなCDラジカセとクラシック名演集20枚セットを買ったのには驚いた。
Victor RC-X750だったような…。

「AKIRA」のサントラ、芸能山城組のBGMはCDで発売された。
それを買って妹のCDラジカセでカセットテープに移し、
カーステレオでよく聞いた。
ワタクシ自身のCDプレーヤーは結婚するまで持たなかったのだ。


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(元記事は2013年8月21日に書かれました・エントリー724)
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