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「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」1997年公開ドイツ製作

全然予備知識なしで観ました。
「ビンゴォォォォーーーーッッッ!」

ああ、これだから欧州映画の発掘はやめられない。これはマジでお薦め!
日本語&ドイツ版予告編


まず脚本がいい!
冒頭で二人の男が一つのジョークをめぐって、他愛なくも真剣な話をしている。
「医者が患者のタマ(この言葉一つで片方の男がドイツ語にやや不自由な異邦人と分かる)を見て言った。
『信じられないもので出来ている、木と金属だ。子供はいるのか。』
患者は答えた。
『二人だ。一人はピノキオで、一人はターミネーターだ。』」
ピノキオを知らない異邦人は当然笑えない。
ジョーク一つで喧嘩になる男達。
彼らはベルギー人とアラブ人で、たいへんお間抜けなギャングなのだ。

次にテンポがいい!
さくさく切り替わる気持ちいいカメラワーク。
コメディで
ロードムービーで
クライムムービーでもありながら
死生観をさらっと盛り込む映像はドイツ映画独特の生活感(生々しさ)を忘れない。

さらに音楽がいい!
映画のタイトルどおりボブ・ディランの「Knockin' on heaven's door」のカバーを始め、
懐かしい洋楽とゴキゲンなナンバーが目白押し。

全く違うタイプの二人の青年、ルディ(↓左)とマーチン(↓右)。
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病院の病室で出会った彼らの共通点は「余命数日ないし数週間」
タバコを吸い続けるマーチン、死んだように眠るルディ、
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死について語り合ったかと思えば
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偶然見つけたテキーラを飲むために病院の調理場で塩とレモンを漁って完璧な酔っ払いの出来上がり。
ルディがまだ海を見たことがないと言えば
天国の流行りは海について語ることだと返すマーチン。
二人はパジャマのまま、かっこいいベンツを盗んで病院から逃走するが、
そのベンツはギャングが大金の運搬用に用意したもの。運転手は冒頭のお間抜け二人組。
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小生意気な悪ガキを軽くはねて病院に寄ったところだった!
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ここから始まる、てんやわんやなロードムービー。
残された時間がわずかなら、せめて望みをかなえよう!怖いものはなにもない。
海に向かってひた走る車は次々と盗んだものばかり、
銀行強盗はするわ、車のトランクの百万マルクは豪勢に使うわ(一泊50万円しそうなスイートルーム)
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警察には追われるわ(追ってきた警官&婦警の服を奪ったらこうなってた)
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ギャングには追われるわ(誰も死なない銃撃戦)
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善良なおっさんを善良に騙すわ(善良なおっさんだけに激しく騙される)
トルコカフェに立てこもるわ(トルコ人のおっさん達、まったく動ぜず)
ドイツ全土にTV中継されるわ(女性キャスターも、婦警も、看護婦も、たいへんナイスバディ)
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で、たいへん楽しい。

だが、確実に天国のドアを叩く時が近づいてくる。何度も発作を起こすマーチン。薬を飲ませるルディ。
雲の端に腰かけて海の美しさを語るための準備をする。

ちょっとしたドンでん返し的な展開もあって(この数分のためにだけルトガー・ハウアーが出演!)
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ついにオランダの海にたどり着く二人。
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本当にいい映画です。

トドメに俳優陣がいい!
日本で知られているのは、マーチン役ティル・シュバイガー、ルトガー・ハウアー、モーリッツ・ブライプトロイくらいかな。
ルディ役のヤン・ヨーゼフ・リーファースはベルリン在住の俳優&ミュージシャン。
ドイツ映画界の中堅の一人。
ギャングの一人、ティエリー・ファン・ヴェルフェーケ(↓大きい方。小さい方がモーリッツ・ブライプトロイ。)
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美しい店員、クリスティーヌ・ポール
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強面の警官、ハンネス・ヤニック
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風俗業のマネージャー、 ケンセ・ヴォルマン
医師、ハーク・ボーム
マーチンの苦労人な母、 コーネリア・フローベス
風俗業の店主、 フープ・シュターベル
綺麗で厳しい看護婦 コリンナ・ハルフォーフ
中古車販売店主 ウィリアム・ソムツキク
などなど、キャラが際立っています。
それもそのはずで、彼らの何人かは映画監督やフィルム編集者や脚本家、はたまた実業界の人で、ドイツ映画界を支えている人達です。

彼らの名があまり知られていないのは、まだまだ欧州が遠い(心理的にも距離的にも)証拠でしょう。
この先もドイツ映画の隠れた秀作と出会いたいものです。

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ティル・シュヴァイガー、ヤン・ヨーゼフ・リーファース 他

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今回のプラスワン

「Knockin' on heaven's door movie」で画像検索をかけると
「カウボーイビバップ 天国の扉」(2001年)の画像も果てしなくヒット!
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不明

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なんとも懐かしい!

ちょっとマジメな話をしましょう。
天国はあるでしょうか。地獄はあるでしょうか。
もっと言えば
彼岸はあるでしょうか。浄土はあるでしょうか。

これは宗教というより信心の範囲で語りたいのです。

ワタクシの家は真言宗ですが、夫が浄土真宗で、義父は住職を務めていました。
結婚する時、義父は「信心は自由であるから」と仰り、
夫の信仰をあるがままにしてほしいと、願っていました。
それで、ワタクシの母が「家に二つの仏壇があるのはいけない」と言うたびに防波堤となって
夫の仏壇を守ってきました。

同じ仏教でも宗派が違えば、もうこれですから、いっそ無宗教がラクかもしれません。

しかし、時に人生はつらく哀しい。試練と悩み事の連続だったりします。
そんな時、神仏にすがったり知恵を求めたりするのが人間です。
たんに御利益を得ようというのではありません。
迷いの渦中から自身を取り戻し、前進の一歩を踏み出すために求めるのです。

母は真言宗というよりは迷信によって育ったのかもしれません。
「悪いことをすると地獄に落ちる」とは父方の祖母の口癖でした。
半世紀生きると、ワタクシは自分がかなり悪党の素質で出来ていると思わずにはいられません。
嘘つきSF小説を書いているのですから、上の世代の人の弁だと地獄行きは決定しているようなものです。

かまいません、地獄などありません。少なくともワタクシのイメージに地獄はないのです。
夫と付き合って20余年、
親鸞のいう「いわんや、悪人をや」の言うところを少しなりとも考えてきました。
解釈の仕方が未だに分かれるほど深いものですが、
阿弥陀仏が救おうとするのなら、せめて完全でない自分を受け入れて浄土のイメージとともに頑張ろうと応える。
現代の信心(あるいは発心)はこういうのもいいのではないかと。

かわりに夫が般若心経を詠むようになり、彼も心を落ち着けるために、求めるものがあるのだなと感じるここ数年です。
というか、仏壇に関しては、もう夫にまかせました。
「真言宗も真宗も、もとは同じだから」と寛容に言うので。はい。

(元記事は2013年6月10日に書かれました・エントリー715)
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