TOPスポンサー広告 ≫ 「オルランド」1992年公開英・露・伊・仏・オランダ合作TOP懐かしドラマ映画 ≫ 「オルランド」1992年公開英・露・伊・仏・オランダ合作

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Comments (-)Trackbacks (-) | スポンサー広告

「オルランド」1992年公開英・露・伊・仏・オランダ合作

男と女の間には~、深くて長い溝がある~~♪

この物語の主人公オルランドは最終的にこの溝を越えた存在になった。
ol1.jpg

予告編


最初あまり期待せずに観ましたら、ファンタジックでおもしろかった。
(以下、堂々とネタバレ)



第一章「死」(1600年)では老いた女王エリザベスに祝福されたのか呪われたのか
ol2.jpg
貴公子オルランドは女王から屋敷をもらい、不老不死になってしまう。

第二章「愛」(1610年)父の死により爵位を継いで結婚するはずなのに、あっさりロシア皇女と恋に落ちるオルランド。
ol3.jpg

彼はいまだに世間知らずで恋の喜びに満ちたかと思うと喜びが去る悲しみに捕らわれるお坊ちゃま。
婚約者が去り、駆け落ちを持ちかけたロシア皇女はもちろん彼の話に応じなかった。
オルランドは「女は信用できない。」と悟ったようにつぶやくが、
失恋の痛手による強がりのようでもある。

数日眠り続けて目覚めると第三章「詩」(1650年)
ol4.jpg

彼は詩作を始める。時の詩人グリーンに自作の詩をバッサリ切られて落胆するが、
グリーンは貴族嫌いゆえに酷評したのだった。
それでもオルランドが彼に年金支給を約束するあたりはさすが貴族の誉れである。

第四章「政治」(1700年)約一世紀かけて、ようやく彼は世間にでる。いきなりインドに派遣され外交大使を務める。
そこで現地の王族の青年と友情を交わすものの、現実は厳しい。
ol5.jpg

王族と敵対する別の王族との戦争で、彼は任地を失い、友情も失う。

ついに一週間も眠り続けるオルランド、目が覚めたら女性になっていました!
オルランドは大物です。
「性が変わっただけ、同じ人間」とのたまい、ドレスを着用。
ol0.jpg

しかし、女になって見た現実はこれまた厳しい。
第五章「社会」(1750年)で、ドレス姿のオルランドは男達の「女は男より劣った存在」という偏見に晒される。
「結婚によってのみ女は夫から価値を与えられる」というハリー大臣に言い寄られるオルランド。
ol8.jpg

案の定、彼女はハリーを袖にする。
怒ったハリーは「女に相続権はない」として、屋敷を出るよう訴訟を起こす。

次の一世紀に何があったのか。
オルランドはどうやら必死で相続権をめぐる訴訟と戦っていたらしい。
男の論理に翻弄される姿が、狭い垣根を迷うように走るシーンで現わされている。
第六章「性(或いはセックス)」(1850年)
彼女はようやく愛情を抱く相手に出会うが、
ol9.jpg

彼の自由な生き方を束縛せず、旅立たせる。

さらに時代は下って第一次世界大戦か第二次世界大戦らしきときには
寝間着一つだけで逃げ惑っている。
水溜りにすべり泥だらけになったオルランドは身ごもっている。

最終章「誕生」は現代のロンドン。
皮のライダースーツを身に纏い、サイドカーに娘を乗せて走るオルランド。
ol10.jpg

彼女は自伝を書き、経済的に成功して自立している。
「女は男より能力が低く、結婚によって価値を与えられる」とした時代は去った。
かつて住んでいた屋敷は白い布で覆われている。
過去は白紙になった。
ここで、おそらくエリザベス女王の言葉は効力を失ったのだろう。

スクリーンから観客に向かってオルランドが何度も視線を投げかける。
「そうだろうか?」
「こういうことなんだけど」「どう?」
「これが私だ」

無言であって無言でない。
その視線は雄弁で、時にはちょっとしたウィットが含まれていたりする。
これで観客は、オルランドと対話しながら長い来し方と伴走することになる。

おとぎ話。寓話。伝記。どれでもあってどれでもない。
主演のティルダ・スウィントンは本当に不思議な風貌で、この映画にぴったり。
性どころか、時間をも超越している。

エンディングに流れる曲がたいへん良いです。
ORLANDO 1992. "COMING" JIMMY SOMERVILLE

オルランド 特別版 [DVD]オルランド 特別版 [DVD]
(2002/08/23)
ティルダ・スウィントン、クウェンティン・クリスプ 他

商品詳細を見る


オーランドー (ちくま文庫)オーランドー (ちくま文庫)
(1998/10)
ヴァージニア ウルフ

商品詳細を見る


今日のプラスワン

「オルランド」でエリザベス一世を演じているのは、クエンティン・スクリプ。
イギリスの作家・イラストレーター・俳優で、1999年に亡くなりました。

エリザベス一世は、女王という仕事上、結婚が全く私的なものではなく、完全に政治的なものと悟っていたため、
国政を危うくするくらいなら結婚しないのが得策で
結婚を保留しておけば各国との交渉手段に使えると考えていたのかもしれません。
個人的な女の幸福を犠牲にしたのか
骨の髄まで政治家だったのか
今となっては分かりませんが、たいへん興味深いところです。
同時代のスコットランド女王、メアリ・スチュアートが恋に生きて(?)政治的に失敗するのと対照的です。

映画でエリザベス一世を演じたのは、
ベティ・デイビス、1939年「女王エリザベス」
ol12.jpg

グレンダ・ジャクソン、1971年「Mary, Queen of Scots」「Elizabeth R」(イギリス・TVミニシリーズ)
ol13.jpg

ジュディ・ディンチ、1997年「恋に落ちたシェイクスピア」
ol14.jpg

恋におちたシェイクスピア 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】恋におちたシェイクスピア 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】
(2011/06/22)
グウィネス・パルトロウ、ジョセフ・ファインズ 他

商品詳細を見る

ケイト・ブランシェット、1998年「エリザベス」
ol15.jpg

エリザベス 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】エリザベス 【Blu-ray ベスト・ライブラリー100】
(2011/06/22)
ケイト・ブランシェット、ジェフリー・ラッシュ 他

商品詳細を見る

ヘレン・ミレン、「エリザベス 愛と陰謀の王宮」(イギリス・チャンネル4・TV映画)
ol16.jpg

エリザベス1世 [DVD]エリザベス1世 [DVD]
(2007/10/24)
ヘレン・ミレン、ジェレミー・アイアンズ 他

商品詳細を見る

アンヌ=マリー・ダフ 2006年「The Virgin Queen」(BBC・TVミニシリーズ)
ol17.jpg

ヴァネッサ・レッドグレイヴ 2011年「もう一人のシェイクスピア」
ol18.jpg

ジョエリー・リチャードソン(ヴァネッサ・レッドグレイヴの娘) 2011年「もう一人のシェイクスピア」
ol19.jpg

もうひとりのシェイクスピア [Blu-ray]もうひとりのシェイクスピア [Blu-ray]
(2013/06/04)
リス・エヴァンス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ 他

商品詳細を見る

ワタクシはケイト・ブランシェットのエリザベス一世がお気に入りです。
演技的にはジュディ・ディンチすげえ!と一目置かざるを得ません…はい…。
ちなみにケイトとジュディは、「あるスキャンダルの覚え書き」で競演してて。まぁ、こっちも凄かったです。
ジュディ怖いよ!
あるスキャンダルの覚え書き [Blu-ray]あるスキャンダルの覚え書き [Blu-ray]
(2014/02/05)
ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット 他

商品詳細を見る


(元記事は2013年4月3日に書かれました)
関連記事
スポンサーサイト

Comment

承認待ちコメント
編集
このコメントは管理者の承認待ちです
2016年09月06日(Tue) 22:03












非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。