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「宮廷料理人ヴァテール」2000年公開仏・ベルギー・英合作

忙しい映画だ。始まった時からてんやわんやである。
開始5分で数キロに及ぶ立派な馬車の列を見たら今度は映画の製作費が心配になる。
(フランス映画では、過去最高40億円)
しかし心配している暇はない。
ここで映像とセリフをしっかり追っていないと、この先の人物相関図が描けないうえに、
シチュエーションがさっぱり分からない仕掛けになっている。
けっこう集中力が試されます。
実在した人物、フランソワ・ヴァテールの最期の3日間を豪華絢爛に描いた歴史映画、原題・Vatel。

おそらく音楽(特に後半のアディエマス)を入れ替えたと思われるDVD収録の予告編
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宮廷料理人というより、饗宴の企画立案・総監督・総指揮をするのがヴァテール。
したがって、総責任者です。
精神は誇り高く、仕事は妥協なく、主人と決めたコンデ公ルイ2世にのみ忠誠を捧げるヴァテール。
va1.jpg
演じているのはジェラール・ドパルビュー。近年フランス政府が打ち出した超富裕層への超課税率に反対して、現在ロシア国籍取得というツワモノです。

コンデ公ルイ2世は役職復帰(もともと勇猛果敢な将軍)のため、シャンティイ城にルイ14世を迎えて大饗宴を開く。
痛風の持病を抱えたコンデ公ですが、なんのその。
ヴァテールの采配を信頼して、お任せ状態というより丸投げ状態。
そこにベルサイユから、宮廷が丸ごと移動してくると
怪しい人も一緒に来てしまうわけです。王の弟フィリップと取り巻き達
(ヴァテールの弟子を小姓に欲しがる等、困らせまくる)↓
va3.jpg

王から見向きもされなくなった王妃に仕える女官、麗しのアンヌ・ド・モントージェと
彼女に嫌われている野心家のローザン侯爵(鶏冠のようなカツラ着用)↓
va4.jpg

フランス太陽王ルイ14世のための饗宴シーンは人力を駆使してて、おもしろいです↓


しかし、おもしろいだけでないのが宮廷で、
3日間の饗宴の裏には野望と死と絶望が激しく展開する映画前半。

さて、ヴァテールと惹かれあったアンヌ・ド・モントージェが饗宴1日目の夜に王の夜伽を務める。
この栄誉はいつまで続くのか。ヴァテールに惹かれる一方で権力も魅力的だ。
ユマ・サーマンが美しい、清々しい美しさとはうらはらに揺れ動く女心。

何もかもが凄まじく盛り沢山です。
料理の量が半端ない。
質も極上を感じさせる画面だし、思わず生唾を飲みそうになる。
コンデ公は王家の傍流だけに城も調度も素晴らしい。
人もひしめき合う。
王の公妾(公に愛人制度があった)、大臣達、その秘書、その侍従、その侍女、入り乱れる人間関係。
コンデ公の城の使用人もスゴイ数で、近隣の村から臨時動員。
そこに納入業者が借金取りに来るわ、
花火に驚いた馬が暴走して死人が出るわ、
コンデ公の痛風が悪化して侍医が走り回るわ、と
忙しいエピソード満載。

画面の密度が高い、マジで高い。モノがぎっしり映り込んでいる。
饗宴シーンはたいへんを通り越している。

しかし、この話はコメディではないのです。
後半になればなるほど、痛々しいムードが漂う。
結局ヴァテールは自刃して果てるのだが、その原因を彼の誇り高さだけでなく、
架空の女性アンヌ・ド・モントージェを介して
巨大権力に振り回される奴隷のような自分の姿に絶望する過程が浮き出る仕掛けになっています。
その辺は現代人には簡単には理解しにくく、
また簡単に共感も納得もしえない世界です。

だから時々見返したくなります。
命と引き換えにするほどのヴァテールの価値感、あるいは誇りとはどのようなものだったのか。
この辺が欧州映画とつきあう難しさでもあり、おもしろさでもあるのです。


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(2001/06/22)
ジェラール・ドパルデュー、ユマ・サーマン 他

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今回のプラスワン

美味しいものが好きっ!

私は決して食いしん坊ではありません。
大食できません。
疲労が貯まると、すぐに胃に来ます、吐きます。
よく効く鎮痛剤を飲むと、胃が荒れます。
かつてはコーヒー一杯で胸やけを起こしていました。
 
我が家の食生活は祖母の方針で「ほぼ間食禁止」、
めったにおやつのない子供時代でした。
甘いものといえば、幼稚園で飲むヤクルトの味しか知らなかったし、
チョコレートは年に2回の遠足だけ。
代わりに酸っぱい八朔がゴロゴロしていました。
ご馳走は魚の干物やコンビーフの缶詰、祭りの巻き寿司でした。
 
母の買う婦人雑誌の料理ページのグラタンに憧れていました。
グラタンはオーブンなしでは作れないと知って落胆したものです。
高校生の時、やっと家にオーブンが来ました。
他の電機製品と併用するとよくブレーカーが落ちました。
とほほでした。
 
料理のシーンで「ああ~、美味しそう」とワクワクするのは
こうした成長期の食事情が無関係ではないと思います。
これからも映画の中の料理からは目が離せないでしょう。
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