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「未来惑星ザルドス」1974年イギリス製作

ディストピアは人間の生と死、セックス、さらに人間の存在意義&価値をダイレクトに問うのに適した舞台なのかもしれない。

「未来惑星ザルドス」(原題・Zardoz)はステキな映画だ。
ふんぷんたるチープさを振りまきながらも、やろうと思えば超低予算でここまでやれるんだぜ!という
気概がある。そのおもしろさは観なければ分からない。
「美(神)は細部に宿る」とはドイツの建築家ミース・ファンデルローエの名言だが、
この映画も細部に配したエッセンスが謎の感動を呼ぶ仕掛けになっているからだ。

最初の掴みが圧巻だ。
za1.jpg

こんなもの↑が空を飛んできて、口から大量の銃器を撒き散らす。
これがザルドスだ。
ギリシャ悲劇の仮面に酷似しているが、この像は嘆いていない、怒っている。
ザルドスは言う、「銃は増え続ける獣人を殺し清める善きもの。性は悪である。」
しょっぱなから殺戮と暴力の色濃い末世に愕然としつつ、掴まれたら最後、見届けるしかない。

初見は高校生だった。ベートーベンの第7交響曲もこの映画で出会った。
半分くらいしか意味が分からないが、強烈だった。
ディストピアを支配するボルテックスの人々も不死であることに飽いて無気力人になったり、
システムに反逆して加齢刑を受けて老人の姿のまま生き続けたり、
ここのユートピアは楽ではない。
なぜなら人間性は不変不死と相いれないからだ。
ディストピアで獣人を殺しまくっていたゼッド役・ショーン・コネリーの毛深く逞しい裸体。
ボルテックスに侵入した彼の存在は不死人達に変化をもたらす。

説明しがたい映像だらけ。
za2.png
不死人に捕えられたゼッドが記憶を調べられる場所では
なぜか裸体の女達がガラスの向こう側で水に濡れながら浮遊している。

不死人達はおっぱい見えそうで見えないボレロだけ着て、へそ出し。
ベルトは股間をかくすようなデザインで、サイケデリックな色彩だ↓
za3.jpg

建物はイギリスの上品なマナーハウスなのに巨大風船がくっ付いていたり、
鏡のピラミッドが芝の上にあったり、
調和が崩れている。
健やかでないことがよく分かるが、その意味を問う暇はない。
映画自体に哲学的な寓意が込められているから、そちらの意味を問うので忙しい。

この年齢になって観ると、とてもおもしろい。新鮮で謎に満ちた名作だ。
そしてシャーロット・ランプリングが素敵だ。
za4.jpg
この映画で彼女を知った。
イギリス出身の彼女はお気に入りの女優の一人。
それからゼッド役のショーン・コネリーもエジンバラ出身。
この二人が並んでスクリーンに映ると、なんともクラシックでセクシーで淫猥なムードになる。

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ラストはベートーベンの第7交響曲第2楽章、別名「葬送行進曲風」が流れる。
ここでこれを使うとは卑怯なり、監督ジョン・ブアマン。
話にマッチしすぎて、涙腺が決壊する。


今回のプラスワン

この映画のキーになるのが「オズの魔法使い」。
未読でございます。
よく記憶の混同を起こして「不思議の国のアリス」と間違ったりもします。
そろそろ脳トレをした方が良いのかもしれません。

高校では現代国語と古典の時間に「文学史」を叩き込む熱血女教師のお世話になり、
読んでもいないのにタイトルだけ知っている文学作品を
大量にストックした時期でした。
熱血女教師は未熟な高校生をわりと一人前に扱ってくれましたので、
山岸凉子の漫画を貸したり、瀬戸内寂聴の「中世炎上」を読んで感想を言い合ったりと
楽しいお付き合いが出来ました。

そのわりには、その後文学よりはノンフィクションや学術、推理・SF小説の方へ傾いてしまい、
(何より漫画の読み過ぎ)
特に日本文学からは遠ざかってしまいました。
映画を観る時に、こうした教養(死語になりませんように)があれば
「ああっ、今のセリフが意味不明ぽいけど、何かの引用????」と悔しがらずにいられるのにっ。

最近、老眼が進み、もともと近視で乱視の眼が疲れやすくなりました。
ロングスリーパー傾向もあるため、
夜更けまでの読書をすると翌日が地獄です。
読んでもいないのにタイトルだけ知っている本が減る可能性は限りなく低く、
かわりに書きたい小説のために
植民地時代の航海日誌や天文史など、科学史分野の本を漁っている今日この頃です。

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